着物ポートレート撮影に参加させて頂きました。
まず経緯として、よく撮影に行くカメラマンのポートフォリオを見て「是非このモデルさんを撮らせて下さい」と結構前からお願いしていて今回ようやく念願の撮影が実現した形になりました。撮影の機会を作って頂いたカメラマンの方、着物撮影という稀な機会を与えて下さったモデルさん、本当にありがとうございます。
という訳で今回撮影した写真の紹介と写真について記述していきます。
目次
今回撮影させて頂いた写真
第一部(屋外、和傘)
着物×古風な街並みという事でクラシックネガ多めで撮影しました。撮って出しでこの深みのある色合いは「撮影している瞬間から作品を作り上げていく」という他では得られないものがあります。
全て自然光による撮影ですが光の加減によって写りに変化が起こるのも良い。
今回モデルをして下さった方は被写体経験豊富で様々なポーズをとってくれて、知ってはいましたが完全にプロでした。流石としか言いようがない。感謝します。
第二部(小物を使った撮影など)
休憩を挟んでから後半の撮影。ここでは色々なフィルムシミュレーションで撮影しました。折角なので着物にフォーカスを当てたくて色々と試行錯誤してみたり。
並べて見ると色が変化しているようで微妙な感じになりますが、1枚1枚単体で見てそれぞれのフィルムの色合いの良さを感じてもらえたらなと思います。
ほぼすべて常時デジタルテレコンで撮影。なのでフィルムはその時の当て感で全て撮っています。
第三部(屋内撮影)
最後は室内を借りて撮影。
2枚目の写真はすごく良いのが撮れたと個人的に思っています。柔らかい手の握り方、モデルさんの表情や雰囲気、外の風景、着物とマッチしている周りの木造の感じとか。背景の屋根が若干白トビしてますがそれ込みで良い。影の感じとか個人的にはすごく好みの露出で撮れたなと。ASTIAも最高にハマったと思う。
タイトルは「永遠の願い」
どことなく気丈と言うか凛とした美しさが感じられるというのがまた深い。戦に出た主人の帰りを桜に願う的な。完全にモデルさんの力量です。何より着物が本当に似合っていて着られてるんじゃなくて着こなしてるからこそこの雰囲気が出せるんですよね。最高の瞬間をありがとうございます。
この写真が撮れた時脳内で「うたかた」の大サビが流れてました。願いは貴方に降りそそぐ
撮影を振り返って
とてもいい写真を撮らせて頂きました
過去に仕事で浴衣の撮影をした事が何度かありましたが着物と浴衣では違うし、その時使っていたカメラはNikonの一眼レフだったのでX100Vで和服を撮るのは初めて。さらに訪れたロケーションも初めてという事でいつも以上に初心で臨みましたが、モデルさんのお陰でとても素敵な写真を撮らせて頂きました。
反省点
今回の撮影は私の中で「可愛く撮る」というイメージよりも着物の女性ということもあって、「凛とした」「粋な」「古風な」みたいなのを出来るだけ表現したいなと考えていた部分でもありました。それも相まって「可愛い」と声に出してかけるのもなんか違うんじゃないかなと思ってしまい、本当に可愛いと思いつつもあまり声をかけれなかったのは反省すべき点だったかもしれません。確か絞り出した言葉が「最高ですわ(しみじみ)」だった気がする。後は単純に頼み込んで撮影を組んでもらった事もあり、ずっと楽しみにしすぎて肩に力が入りすぎてましたね。

SS:1/500 F:2 ISO:400 DR:100 FILM:Velvia
私はカメラ操作をフォーカスからシャッター速度絞りISO値全てマニュアルで撮影していてフィルムシュミレーションも絶えず色々なのを当て変えてイメージを探っていたりするので撮る時に集中しすぎてしまうのが悪い癖だなと理解していますが、良い作品を撮りたいという一心からいつも以上に真剣になりすぎてたなと。周りが凄く盛り上げてくれていたのでそれに甘えるような形になってしまっていた気がします。反省。
いつかラフな感じでありのままの可愛い笑顔を撮ったりも出来る機会もあればいいなと思います。この度は皆さん本当に長時間お疲れさまでした。感謝します。