更新がいつも以上に止まっていました。生きています。月毎ですが再開していきます。
久々の記事は、タイトルにもあるように「フィルムカメラを本格的に始めます」というお話。
フィルム写真はフィルム写真という答え
まず先にずっと悩んでいた「フィルム写真をデータにするという事はそれはもうデジタルなんじゃないか?」というジレンマみたいなものに対してようやく答えが出たのでそれについて少し話しておこうと思います。
私は以前からフィルムで撮った写真をデータ化するとそれはもうデジタルなのではなかろうかという思いがありました。何をもってフィルム写真なのか、フィルムである価値は何なのか、フィルムで撮る事に意味はあるのだろうかと。そんな考えを持ち合わせていた私はやりたいと思いつつフィルム写真に踏み込む勇気がでなかったというのが本音です。
そして多くのフィルム写真で撮られた当時の有名な方の写真集を見たり知見を広めていたのですが、とあることに気付きました。
「こうやって写真集になっているという事はこれ自体そもそもデータ化されているよな、というか今までフィルム写真いいなと思って見てきたものもデータ化されたものを見てきたんじゃ?それでもフィルム写真としてわかるしデジタルにはない良さがあるな・・・」と。
そうです。今も昔も私たちがフィルム写真として見ているもののほとんどがデータ化デジタル化されたものという事に。そう考えるとフィルムで撮ったものはどういう媒体で写し出されようとそれはフィルム写真だという事。
いやーすっきりしましたね。なんやかんやフィルムカメラを手にして3年経ちましたがようやく気づけました。
デジタルカメラでフィルム調で撮る事もできますがあれはあくまでもフィルムルックであってフィルム写真ではないんですよね。何言ってんの当たり前じゃん。って思うかもしれませんが言葉や頭ではそれはそうだよと思うんですが、結局データ化するならデジタルで撮ったフィルム調な写真の方が綺麗だし良くない?となってしまうんですよ。そうなんです。でも悟ったのがフィルムはフィルムという事。光を直接フィルムに焼き付けて粒子で記録するのがフィルム写真で、光を電子信号に変換してセンサーにピクセルで記録するのがデジタル写真。極論ですがフィルムで撮ったものは写真。デジタルで撮ったものは画像。デジタルは画像というと少しあれですが構造的な考え方をするとそうなるのかなと。
というわけで自分の中でフィルムで撮る事の意味をつかむことが出来たのでフィルム写真スタートです。
この度フィルムを始めるにあたってどうしてもレンズを新しくしたいと思いその他諸々準備が整ったのでそれを記事に残しておこうと思います。
レンズを新調
購入したのはNIKKOR 50mm F1.8 Aiレンズです。
Aiレンズはデジタルカメラでも使う事の出来るFマウントレンズです。こちらは露出計と連動するので撮影しやすい上にフォーカスリングがラバーになっていて操作しやすいです。
なぜレンズを購入したかというと以前まではNIKKORの50mmF2 非Aiレンズを使っていました。
これを購入した時期は余裕がなく「とにかく安いレンズが欲しい」という理由で購入しました。確か価格は3000円くらいで購入した気がします。カビや曇りはなくてゴミ小くらいで程度のいいレンズでしたが問題は非Aiレンズという点。絞り込みで測光は出来ますが色々と難しく私は常に解放でシャッター速度だけで露出をコントロールし撮影していました。改造すればAi化する事も出来るらしいのですがちょっと敷居高いです。見た目というか外観は非Aiレンズの方が好きなんですけどね。
前面がシルバーなのがシブい。
ボディは変わらずNikon FMです。この先もずっとこいつを使っていきたいですね。
今後について
ここ半年ほどはNikon FMしか持ち歩きませんでした。
フィルムとデジタルの両方持って出かけるとついついX100Vばかりで撮ってしまいがちだったので意識づけのためにもやってみた感じです。
デジタルの良さは撮ったものがその場で見れるという事ですね。それって結構写真を撮るモチベーションにもつながるというか「うまく撮れた!いい瞬間が撮れた!よし!」というのがその場で味わえる上にすぐに見返せるのは本当に楽しいと感じるんですよね。バッテリーがもつ限りパシパシ撮れるし気のすむまで撮り直せる。
逆にフィルムはそうはいきません。ちゃんと撮れてるかわからないし、思ったように写ってるかわらない。フィルムも多くて36枚とかで何も考えずに撮ってると一瞬で終わります。かと言って一日で撮りきってその日にカメラ屋に持ち込んで現像するというのも結構ハードルが高いです。現像してどう撮れてるか楽しみというワクワク感はデジタルにはない面白味ですが、それでもデジタルと比べるとデメリットとなるような事しかありません。
それでもやはりフィルムでしか味わう事の出来ない写真というのは確かに存在していてそれをもっと体験していこうかなと思う次第であります。
自分で楽しむはもちろんのこと、見てくれた人の心に何か感じるような写真を生み出して行けたらと思います。