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イメージセンサーのサイズの違いについて解説

先日カメラを買おうと考えている友人から「何が違うのかわからない」という相談を受け解説をしたんですが、こういうのは口で説明するよりも文字とか図がある方がわかりやすいと思ったので記事にしてみました。機材の話は深堀すれば理解者には面白い反面、初心者には理解し辛い内容にもなりかねないのでわかりやすさ重視で簡潔に解説していきたいと思います。

イメージセンサーとは

まずカメラのセンサーとはなんぞやということですが、

デジタルカメラにはフィルムの代わりにイメージセンサーというものが備わっています。

そしてこのイメージセンサーはレンズから取り込んだ光を電気信号に変えてデータ転送する役割を持っています。

要するにこのイメージセンサーの違いによってどう写るかの大部分を占めていると言っても過言ではありません。

簡単に言うとカメラの命です。センサーにゴミがつくとゴミも写ります。

センサーのサイズについて解説

ここから本題であるセンサーサイズについて解説していきます。

性能などについては各メーカーしのぎを削っていいものを作っていますが、サイズはある程度の種類で決まっています。

上の図がセンサーサイズの種類とサイズ比較になります。他にも中判デジタル(44mm×33mm)とかありますが一般的であるフルサイズから1/2.3型センサーまでとしました。キャノンのAPS-Cは他メーカーと比べて少し小さいですが表記だけして青枠でまとめてます。

どこからを大きい小さいと言うかは少し個人的なイメージも含みますが

特大:中判デジタル
大:フルサイズ
中(大):APS-C
中(小):APS-C(キャノン)
小(大):マイクロフォーサーズ
小:1型センサー
極小:1/2.3型センサー

というイメージ。よく比較されるのがフルサイズ、APS-C、マイクロフォーサーズの3つであることからここを境に大中小というイメージが結構一般的なのかなと思います。

「フルサイズ」とは「標準サイズ」という意味でその名の通りフィルムカメラのスタンダートである35mm判フィルムと同じサイズということからフルサイズ(標準サイズ)と呼ばれています。ちなみにフルサイズという言葉は和製英語で、海外では「full-frame(フルフレーム)」と言い意味は同じです。

センサーのサイズによる違い

続いてイメージセンサーの大きさの違いで何が変わってくるのかメリットとデメリットにわけて解説します

大きいセンサーのメリット

・高画素、暗所に強い
当然ですがイメージセンサーが大きいということはその分多くの光を画像情報として取り込めるため一般的に高画質になり、暗い場所にも強くなります。画素数が高くなればなるほど画質がいいかと言われるとノイズやダイナミックレンジの低下などの要因によって一概には言えませんが、「大きな画面(4K、8K)などで見たときでも綺麗」というニュアンスが正しい。なので写真を引き伸ばしても綺麗。

photo by Pexels

・美しいボケを撮れる
デジタルカメラの醍醐味のひとつとしてよく上げられる「ボケ味」というのも大きいセンサーの方が焦点距離の広さの関係から美しく撮ることができます。たしかフルサイズのF16と1/2.3型センサーのF2.8が同じ被写界深度みたいな検証比較をしている話をどこかで耳にしました。そう考えるとすごい違いです。「最近のスマホはよくボケるよ!」と思うかもしれませんがあれは被写界深度を利用したものではなく画像処理によって作られた別物のボケというのは有名な話ですね。

・広角に強い
単純にセンサーサイズが大きい方が光の取り込める範囲が広くなります。

大きいセンサーのデメリット

・価格が高くなりやすい
キャノンのRPなどフルサイズで安いものもあれば、フジフィルムのAPS-Cのように高いものもあるので一概には言えませんが、カメラの価格はイメージセンサーのサイズで値段が高くなる傾向にあります。

・ボディが重い
イメージセンサー自体の重量は大したこと無いと思いますが、大きなセンサーを積むとなると構造上ボディも比例して大きくなるので結果全体が重くなります。

小さいセンサーのメリット

photo by Pexels

・望遠に強い
センサーが小さくなればなるほど望遠に強いというメリットがあります。なぜそうなるのかというと同じレンズを使って撮影した場合にフルサイズとマイクロフォーサーズではセンサーの大きさの違いから光の取り込める範囲が変わってきます。ということは仮にで50mmのレンズを使っていた場合フルサイズでは50mmの画角でもセンサーサイズが約1/2のマイクロフォーサーズでは50mmの半分の画角になります。すなわちそれは100mmレンズ相当の画角になるという事です。

同じレンズで撮影したと仮定してわかりやすく写真で解説するとこんな感じ。

フルサイズで取り込める範囲(赤枠)マイクロフォーサーズのセンサーで取り込める範囲(緑枠)

結果マイクロフォーサーズは以下のように写る

俗にいう「35mm換算」「フルサイズ換算」と呼ばれるのはこういう事を言います。

・軽い
センサーが小さいという事はその分のボディのサイズも小さくできるので結果軽くなります。

小さいセンサーのデメリット

・低画素、暗所に弱い

・ボケを作りにくい

・広角に弱い

総じて大きいセンサーのメリットの逆だと考えていいと思います。

まとめ

イメージセンサーが大きい小さい、どちらにしてもメリットデメリットはあります。同じフルサイズでも画素数が違ったり、中にはフルサイズよりも綺麗に撮れるAPS-Cも数多く存在します。

そして各メーカーでセンサーの性能も様々なので公式ホームページで調べるとよりその拘りなども見れて面白いと思います。

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